少し前になじみのクリーニング屋さんの会員カードをなくしてしまった。
「今回はカードを忘れたということで、会員利用で処理しておきます。もう一度探してみてなかったら、会員カードを再発行をしますね。」と、私のお気に入りの彼女は言った。
うう、申し訳ない。
彼女の言葉から、カードをなくしてもまた作って貰えばいいや、というお客様が多いことが感じ取れる。
そして、仕上がったクリーニングを引き取りに行った時、「ごめんなさい、カードが見つからなかったので再発行お願いします」と伝えたら、ささっとカードを作って、「今度なくしたら、出禁です」と笑いながら渡してくれた。
「カードをなくされるお客様が多いんですか?」と尋ねると、ふふふっと、またしても笑った。
なぜだろう、字面だけ見るとおそらく、客に対していう言葉じゃないのでは?と思われるかもしれないけど、彼女の声のトーンと笑顔には愛があふれている。
この人を困らせたくない、手間をかけさせたくない。
ましてや、出禁にはなりたくない(笑)
このクリーニング屋さんは車で7分ほどのスーパーの店内にある。以前はスーパーに頻繁に買い物に行っていたが、1年ほど前自宅近くに新しくスーパーがオープンしたので、今は買い物に行くことがほとんどない。
いつの間にか、スーパーに行ったついでにクリーニングを出すのではなく、クリーニングを出すためにわざわざ行く場所になっている。
今日、クリーニングを引き取りに行ったら別の女性がいて、あっさりと“ブツ”を渡された。「家に帰ったら、袋を外して保管してくださいね」の言葉は一緒だったけど。
いつもの彼女に会えなくて、ちょっと残念だった。
*カシマトモミ